導入事例

株式会社駅探

正確な運行情報のスピーディーな配信を追求

~ユーザが意識する必要のない利便性を高める~

最適な移動経路を検索する「乗り換え案内」を中心にモバイルや PC での情報サービスを提供している株式会社 駅探では、鉄道運行情報のメールサービスでメール配信管理システム「repica editor」と高速メール配信エンジン(MTA) 「repica sender」のASP版を採用。10万人を越える利用者に即時性の高い情報提供を行っています。(聞き手 : 木藤亜宏)
※本インタビューは、2011年5月に取材したものです。
株式会社駅探
大谷龍一氏

システム運用部長

大谷龍一氏氏

飯塚功太朗氏

コンテンツビジネス部企画グループマネージャ

飯塚功太朗氏氏

スピードを重視し、リアルタイムに大量のメール配信を可能にする選択肢

――貴社のサービスについて教えてください。

大谷:もともとは、1997年に東芝の社内プロジェクトとしてスタートしました。当時はPC向けのWEBサービスでしたが、2000年からモバイルでの課金サービスを開始。ほぼ同時期にASP として、プロバイダーや電鉄会社のポータルサイトへ乗換案内や時刻表のサービス提供を開始しました。最近では運行情報など交通インフラのサービスを中心に提供しています。

――高速メール配信エンジン(MTA) 「repica sender」のASP版を利用しているサービスを教えてください。

飯塚:駅探のモバイル向けサービスとして、最初は運行情報のメール配信からスタートしました。今では、メルマガのほか「乗換/終電お知らせメール」や「朝刊メール」といったサービスも展開しており、それら全てのサービスをメール配信管理システム「repica editor」、高速メール配信エンジン(MTA) 「repica sender」のASP版で運用しています。

――運行情報のメールは毎月どのくらい配信されているのでしょうか?

大谷:トラブルの発生件数やその路線を利用する乗客数によっても変動しますが、対象人数は約10万人です。その中で1路線しか登録されていないお客様もいれば、最大10路線まで登録されているお客様もいます。路線によってトラブルの発生件数も異なるのが現状です。

 

飯塚:お客様が登録される路線で多いのは山手線や京浜東北線です。やはりJRが一番多いですね。PCも含めサービス全体で約90万人のお客様にご利用いただいています。首都圏のお客様が非常に多いことやビジネスでお使いの方もいらっしゃるので、新幹線の登録も多くなっています。

――他社のサービスと比較して、貴社のサービスはどのような特長がありますか?

飯塚:路線のトラブル情報に関して複数のソースを使っている点でかなり高品質なサービスになっていると自負しています。複数の提供元から得られる情報を弊社のサーバで組み合わせ、モバイルに加えPCでも提供しています。
もちろん運行情報のメールですので、トラブルが発生してすぐにお知らせできるよう、スピードも重視しなければなりません。もともと社内のサーバを使って運用していましたが、よりリアルタイム性を追求して、しかも大量の配信を行うために、スピードと確実性の両方を兼ね備えたシステムを探していました。そこで、アララのメール配信管理システム「repica editor」および高速メール配信エンジン(MTA) 「repica sender」のASP版の利用を考えました。

――配信のスピードを上げるために、どのような課題がありましたか?

大谷:弊社で使っていたメール送信サーバは、カタログ上は1時間に何万通も出せる性能がありました。ただ、モバイル向けのメール配信は、エラーリターン率などが一定以上含まれるとキャリア側で配信制限をされてしまいます。このような課題を解決するには、モバイル向けメール配信における独特の配信ノウハウが必要になります。そうなると、社内で運用するより専門会社へアウトソーシングした方が効率もよく、工数も低減できるのではないかということでアウトソーシングも選択肢に入れて考え始めたのです。

――メール配信管理システム「repica editor」および高速メール配信エンジン(MTA) 「repica sender」のASP版を導入された経緯を教えてください。

大谷:弊社ではほとんどすべてのシステムを自社で開発・運営しているため、それまでメール配信のアウトソースを使ったことがありませんでした。そこで、どのようなサービスがあるのか情報収集を行い、候補にあがった1つがアララ メッセージングソリューションでした。最終的にいろいろ調べて絞り込み、弊社の性能要求レベルとコスト面から採用に至りました。

高い信頼性と即時性を実現、今後のよりきめ細やかなサービスへの展望とは

――導入におけるポイントは何でしたか?

大谷:まず課金システムが違いました。正直なところ、スタート時にもっと安価で始められるサービスはあったのですが、従量課金であったため、ある程度配信数が増えると費用がかさんでしまう可能性がありました。弊社のサービスは、運行情報という性格上、月あたりの配信数を前もって想定することができません。結果的に従量課金では莫大な請求になる懸念があったのです。その点、アララ メッセージングソリューションの場合は、ある程度のコスト予測ができたため、会員数、配信数が拡大することを見込んでいた私たちにとっては都合が良かったと言えます。

飯塚:また、お客様からお預かりしたメールアドレスをメール配信時にシステム提供側へ受け継ぐ必要があるため、弊社としては個人情報管理を徹底している企業に委託する必要がありました。そういった点においてもアララは体制的に信頼できました。

大谷:当初、アプライアンス(※)のメールサーバを導入して自社で運用することも検討しましたが、やはりモバイル向けメール配信に関するノウハウと運用工数の面からASPという選択に落ち着きました。

※アプライアンス・・・特定用途のために設計・開発されたもの。ここでは、メール配信に特化したサーバのこと。

――サービスの導入はどのような段階を経て進みましたか?

大谷:今回は自社開発ではなかったため、求める仕様通りにきちんと動いてくれるかを検証することに徹しました。スムーズな立ち上げに一番寄与したのは、事前環境を用意してもらえたことですね。そこでいろいろな試験を行って問題点を抽出し、対応してもらえたので、サービスに移る時に大きな混乱はありませんでした。

――導入にかかった期間はどのくらいでしたか?

飯塚:メールサーバの導入を11月頃から行い、2008年1月下旬にお客様に向けてサービスを開始しました。実質3ヶ月弱ぐらいです。サービス自体の準備は2007年9月頃から始めて、ライセンス関係の調整やキャリアへの申請などを主におこないました。

――サービスを導入した時の印象はいかがでしたか?

大谷:私たちが行っているサービスの中でメールサービスは比較的珍しいほうなので、お客様からどういった反応が返ってくるか、当初はやはり緊張しました。

飯塚:そうですね。テストは繰り返したものの、「サービスを開始したらどうなるか?」、実際に路線トラブルが発生しないとメールの受信確認ができないので心配でした。ただ、そんな心配をよそに、サービス開始後の初の路線トラブル発生時には、弊社に情報が入ってから1分以内にきちんとお客様にメールを送ることができました。スタート当初はそれほどお客様の数も多くなかったこともありますが、始めてすぐに2万人を超すお客様に登録していただくことができました。

大谷:需要があったということですね。

飯塚:運用を始めて3ヶ月間ほどは、本当に正しく動いているのか監視の連続で私たち以外にも大勢のスタッフでチェックを行いました。

――エラーが発生した場合の体制はどのようになっていますか?

大谷:サーバからデータ加工する部分や送信の部分など、さまざまなタイミングで異常なことは起こり得ると思います。万が一、エラーが発生した場合は、社内関係者のメーリングリストにアラートが送られ、24時間365日体制で対処できるようにしています。

 

――今後、運行情報についてどのようなサービスを予定していますか?

飯塚:お客様からは、便利にお使いいただいているというお声をいただくことも多いですが、正確さとスピードについては常に向上しなければならないと考えています。

大谷:通常30分の遅延が発生したら、お知らせを配信するようにしていますが、朝の通勤時間帯で急いでいるお客様にとって30分というのはかなり長い。これはデータ入手の限界でもあり難しい点ですが、配信のタイミングについての要望は十分に認識しています。

飯塚:例えば、朝出かけるタイミングの7時、8時、9時などの定時に登録路線に運行情報があったらお知らせするというサービスが考えられます。また、遅延に関する初報だけでなく続報も行う取り組みも行っていますが、あまり不正確な復旧情報になっては意味がありません。私たちとしては、続報に関しては慎重に考えるべきだと思っています。

大谷:復旧のレベルが受け取る側によって異なります。電鉄会社は完全に動きだすタイミングで復旧のお知らせをしますが、お客様は少しでも乗れる状態になった時点でその情報が欲しいと思います。

飯塚:迂回情報の検索機能を提供しているものの、お客様の立場からすると「迂回ではなくこの路線の復旧を待ちたい」、というニーズがあるかと思います。「とにかくこの路線で行きたいのだけれど何分後に動くか知りたい」とか、「もし近くの駅まで行けばそこから行かれるのなら知りたい」など、そういった面でもサポートしていきたいと考えています。

――運行情報以外で検討されているサービスはありますか?

飯塚:バスなどへの対応は今後必要になってくるかと思います。バスだけではなく飛行機などの情報も組み合わせれば、いずれかの交通手段にトラブルが発生してもさまざまな経路に切り替えることができます。ただ、いろいろなサービスを用意してもお客様にとって煩雑になるのはナンセンスかと思うので、「便利だけれど意識せずに使える」ということをきちんと考えていきたいと思います。

――本日はどうもありがとうございました

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