――新たに導入する統合メール基盤に対し、どんな要件を求めましたか。
統合メール配信基盤となる製品に求めた要件は次のとおりです。
要件1. 「メール配信数、頻度が制限されない料金体系であること」
『テレビ東京ID』会員へのメール配信は、ビジネスの発展に併せて、配信数、頻度ともに増加していきます。したがって新システムには、そのように配信数や頻度を増やしてもコストが上がらない料金体系であることを求めました。具体的には、「メール配信数に対する従量課金」ではなく、「配信数、頻度に制限無しの定額料金制」であることを求めました。
この点については、多くのメール配信製品が「メール配信数に対する従量課金」だったのに対し、アララメールは「配信数や配信頻度に制限がない月額固定という料金体系で弊社のニーズに合致していました。
要件2. 「ハードウエア、ソフトウエアの管理コストが最小であること」
新システムでは、ハードウエア、ソフトウエアの管理コストは最小限(できればゼロ)が望ましいと考えました。ただASPにすると、カスタマイズが困難になります。これは悩ましい点でした。
しかしアララメールは「ASPだが専用サーバが可能」という提供形態でした。この場合ASPであることにより、「月額固定」「ハードウエア、ソフトウエアの管理はアララに任せられる」というメリットがあります。また専用サーバには「他の企業を気にせず自由に利用できる」という良さもあります。アララの提案は「ASPとオンプレミスの良いとこ取り」となっており、弊社のニーズに合致していました。
要件3. 「メール配信システムとしての基礎機能を網羅していること」
「クリックカウントや開封率の取得」「送信前の承認(ワークフロー)」「メール本文の差し込み機能」など企業が使うことを考慮したメール配信システムの基礎機能を網羅的に備えていることを求めました。
要件4. 「実績、信頼性」
企業・団体で多くの実績があり、確固たる信頼性があることを求めました。
要件5. 「カスタマイズ対応が可能であること」
「既にある会員情報管理システムとのスムーズかつセキュアな連携」が必須でした。それを実現できるよう新システムには柔軟なカスタマイズ、拡張性があることを求めました。
候補各社には「カスタマイズ対応は可能ですか?」と聞きましたが、それにはほぼ全社が「可能」と回答してきました。しかし内実を精査すると、可能とは言いながらも結局は「実現方法があいまい」「現実性がない」「非常な手間と費用がかかる」など不十分な内容でした。
アララメールには「製品自体がエンジンやAPIで構成されている」という他にない特徴があり、カスタマイズの容易さにおいて他製品より優れていました。
上記の要件の中、各社の提案を比較検討した結果、アララメールがテレビ東京コミュニケーションズの求める諸要件を最も満たしてたので、アララメールを採用することに決定しました。